赤ちゃんや子供の逆さまつ毛

乳幼児の逆さまつ毛について

自分の言葉でものを伝えられない乳幼児は、親がしっかり観察して不調を取り除いてあげなければなりません。何となく目の辺りを気にしているような気がして、よく確認してみたら逆さまつ毛が…！自分も過去に逆さまつ毛に悩まされたことがある方の場合、「もしかして遺伝してしまったのでは…」と不安になりますよね。

大きな原因は筋肉の未発達と脂肪

実は、赤ちゃんはまだ顔の筋肉が発達中ということもあり、顔にたくさんの脂肪がついていることが原因で逆さまつ毛になることもあるのです。

逆さまつ毛の中でも乳幼児は「睫毛内反」と呼ばれるタイプのものになりやすく、特に脂肪がたくさんついているぽっちゃり系の赤ちゃんに多いとされています。

成長に伴い顔の筋肉が発達すれば徐々に逆さまつ毛が改善するケースも多いので、赤ちゃんがそれほど気にしていないようであれば早急に治療が必要なケースはほぼありません。

逆さまつ毛になったら

逆さまつ毛が原因で赤ちゃんが何らかの不調を感じている場合は注意が必要。気にして目をこすってしまう可能性があるので、爪を短く切っておきましょう。

また、逆さまつ毛が原因で目やにが出ることもあるので、頻繁に確認してぬるま湯に浸した清潔なガーゼで取り除いてあげてくださいね。

乳幼児のまつげは大人に比べるとやわらかいため眼球を傷付けにくく、成長に伴って1～2歳程度で改善するケースがほとんどです。

自然に治らなかった場合の治療

ほとんどの場合は放置しておいても自然に良くなるのですが、中には成長しても状態が改善しないケースもあります。こういった場合、そのまま放置すると視力の低下に繋がる恐れもあるため、治療についても検討しなければなりません。

一般的には初期段階では目薬が処方され様子を見ることになるのですが、それでも状態が改善しない場合は手術をすることもあります。特に下まつ毛が逆さまつ毛になると眼球に影響を与えることがあるため、医師に相談してみましょう。

手術をする場合、暴れる危険性を考慮して小さいうちは全身麻酔にするのが一般的です。術後は2～3日程度の入院が必要になります。ただ、赤ちゃんがまだ小さすぎる場合には手術が体に負担を与える可能性もあるため、様子見になることも多いです。また、局所麻酔ができる年齢であれば手術を勧める医師もいます。

あまりにも充血していたり、目やにが頻繁に出る場合などは早期の段階で手術をすることもありますが、そうでない場合は様子をみながら状態の改善を待つことになるでしょう。このあたりは医師の判断によっても変わってくるので、信頼できる医師に相談してみてくださいね。

遺伝が原因で逆さまつ毛になることもありますが現段階で予防法はありませんし、乳幼児の場合は放置しておいても改善する可能性があるので焦る必要はありません。ある程度成長してから逆さまつ毛になった場合は医師に相談し、どのタイミングで治療を開始するのが理想的なのか確認してみましょう。